2020年4月14日朝、熊高同窓生世話役から訃報が届きました。
 　中野八郎君.熊高陸上部で3年間一緒に走っていました。800ｍリレーメンバーとして2回(鶴岡・高知）、インターハイ参加を共にした仲間、です。
   最後に話したのは3月19日。20日熊本行きの前に電話で話しました。「今入院中で、会われんもんね！」と彼。
　 コロナの問題もあったし、色々事情はあったと思います.声の感じでは「又、帰ってきたよ〜！」と言いそうな感じでしたが、
   本当に言葉がありません。

　平成21年、弟さんのお嫁さんの鹿児島は佐多岬の実家で 親戚の集まりがあったそうなのです。
　　　その時お腹が痛くなって我慢できないほどだったが、30分程すると収まりました。
      しかし義理の妹さんに「救急車が来ましたから行ってください。」と叱られたそうです。
　　　救急の医師は診察した後でこう言ったそうです。「中野さん、これは何か有るかも知れないから熊本に帰ったらきちんと調べてください。」
　　　紹介状を出します」と。
　　　彼は熊本に帰ってすぐ山鹿市の上塚君（上塚外科胃腸科病院長とは中高以来の親友）に診察（echo）「荒れてる。」とはいわれたがそこでは不明。
　　　そこでその時期かかっていた陣内病院でCT,一週間おいてMRI,それでなお不明だったが、又一週間後に造影剤を投与してのMRI,を実施。
　　　ついに膵臓のど真ん中に腫瘍が出来ているのが見つかり、手術を熊本中央病院で同年6月10日実施したのです。
　　　手術後5年過ぎた時、医師に「おめでとうございます。もう卒業です。検査にも来る必要ありません。」と太鼓判を押され　
　　　本人の言う「二度目の人生」を優雅に送っています。
　　　返事をしなければという誠実さ、が「二度目の人生」を与えてくれたのでしょう。
　　　救急の医師も妹さんも中野君もそれぞれ偉かった、と思います。
　　　専門家の言うことはおろそかに聴いてはいけない、という教訓でしょうか。
　　　見つけたときは既に遅い、といわれる膵臓癌に打ち克った
　　　奇跡の人、中野八郎君です。
　　　
　　　心からご冥福を祈ります。
　　　
　　　　　　　　　　          　　　　　　　　　　　　令和二年四月十四日　          　　久富ひろむ