2016年4月26日早朝、ｼｬﾝｿﾝ歌手・戸川昌子さんは胃がんのため亡くなりました。
  まさに巨星墜つ、という想いが私はしております。ご存じの様に推理作家でシャンソン歌手でもあった（私は逆の思いが強い）
　戸川さんの生涯で一度だけ私はトリオでお仕事をしたことがあります。2012年7月13日「みんなの松戸パリ祭」でした。
　息子のNEROさんの話では、5年前に末期がんの宣告を受けていた、というのですから丁度その少し前あたりになるのではないでしょうか。
　渋谷でピアノだけのリハをした時もにこやか、ざっくばらん。コンサートのときもそんな気配なし。　
　舞台では歌の間のお話が上手で客を笑わせ泣かせ、惹きつけて魅了していた戸川さん。肝の据わったお母さんだったのですね。
　「命ある限り歌い続ける、それが私の生きた証」（歌い続けて・矢田部道一）
　お二人で話し合って、この歌の詩の通り実行されたのだと思います。その選択をこれほど見事に、果たして何人の人が出来るでしょうか？
　
　　心から、ご冥福を祈ります。
　　             平成28年5月5日　          　　                                 久富ひろむ